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磁気モーメントの渦の運動が可能にする省エネルギー情報記録―ハードディスクの超高密度化と超低消費電力動作の両立に新たな道―

東北大学金属材料研究所の周偉男博士研究員、関剛斎准教授および高梨弘毅教授のグループは、産業技術総合研究所スピントロニクス研究センターの荒井礼子博士研究員および今村裕志研究チーム長との共同研究により、外部磁場により容易に磁化スイッチングするソフト磁性材料のNi-Fe(パーマロイ)合金と、磁化スイッチングに大きな外部磁場を必要とするFePt規則合金を組み合わせたナノ磁石を作製しました。そして、Ni-Fe合金における磁気モーメントの渦構造(磁気渦構造、あるいは磁気ボルテックス構造と呼ばれる)の磁化運動を利用すると、FePt規則合金の磁化スイッチングに必要な磁場(磁化スイッチング磁場)を大幅に低減できることを発見し、磁気記憶デバイス情報記録に必要な消費電力を大幅に削減することを可能にしました。

本研究は、科学研究費助成金?若手研究(A)(課題番号:25709056)、基盤研究(S)(課題番号:23226001)、およびJST戦略的創造研究推進事業個人型研究(さきがけ)の研究課題「磁性規則合金を用いた新機能性スピントルク発振素子の創製」(代表:関剛斎)および「スピンを利用したニューロモルフィックシステムの理論設計」(代表:荒井礼子)の一部として行われました。本研究成果は、12月8日付けで米国物理学雑誌「Physical Review B」にてRapid communication(速報版)として公開されます。

研究概要図

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問い合わせ先

◆研究内容に関して
東北大学金属材料研究所
〒980-8577 宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
准教授 関 剛斎(Takeshi SEKI)
電話番号:022-215-2097
E-mail:go-sai*imr.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)


◆報道に関して
東北大学金属材料研究所
〒980-8577 宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
情報企画室広報班 横山 美沙
電話番号:022-215-2144
FAX:022-215-2482
E-mail:pro-adm*imr.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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